処方箋を出してから薬が出てくるまで、中ではどんなことをやっているの?

普段はなかなか見えない薬局業務をご紹介します。

1.処方せん監査


処方せんをお預かりしたら、まずは処方監査をします。

処方された薬の用法・用量や飲み合わせなどに問題がないか確認します。

過去の情報から、その方が過去に副作用を起こした薬が処方されていないかもチェックします。もちろん医師も確認していますが、他院へ受診した場合などに漏れてしまう可能性もあるため、違う目で薬剤師が再確認をするのは、医療の安全を高めるうえで大切な仕事です。

 

また、医師から一包化や粉砕、混合などの加工指示が入ることもありますが、個々の医薬品の細かい性質を把握している薬剤師が、その性質上問題なく加工できるか確認することも大切です。

 

処方せん監査で、薬物治療上・調剤上の問題点があった場合、処方委に連絡して処方内容や指示を変更してもらうことがあります。

2.レセコン入力


レセプトコンピュータ(レセコン)という専用のパソコンで窓口負担額を計算し、薬の説明書や薬袋などを発行します。当然のことながら、個人情報が流出しないようにセキュリティ万全です。

レセコン
レセコン

3.調剤・調剤監査


お渡しする薬の準備を行います。当薬局で在庫している医薬品は1400品以上です。その中から取り間違えないように薬を用意します。ただ薬を出すだけではなく、錠剤を割る、粉砕する、薬を1回分ずつ包装する(一包化)、散剤・軟膏を混ぜるなど、特別な加工をするためにお時間をいただくこともあります。

 

 

調剤監査では準備した薬を調剤監査システムを用いて、何をどれだけ量り取ったのか記録し、他の薬剤師がチェックする体制で薬の取り間違いを防いでいます。

できる限りお待ちいただく時間を短くできるように努力していますが、安全・有効に薬を使用していただくために様々なチェックを行うので、時間がかかってしまうこともあります。お急ぎの際には、処方せんだけお出ししていただき、後で取りに来ていただくことも可能です。その旨お申し出ください。

ユヤマの分包機
分包機(薬を1回分ずつ包装する機械)
粉末の計量
粉末の計量
監査システム
監査システム

4.服薬指導


お渡しする薬の説明です。たとえ同じ薬であっても、その方の症状などによって、使い方が異なる場合があります。そのため、お体の状態などについて質問させていただくことがあります。

 

病院の先生にうっかり聞きそびれてしまったことはありませんか?薬の使い方で心配なことや困っていることはありませんか?ほかに受診している病院や使用している市販薬などはありませんか?健康食品はご利用されていますか(中には薬と相互作用を引き起こすものもあります)?薬が上手く飲めていないことはありませんか?

 

薬をご使用いただくうえで不安なこと・分からないことを確認して、医師が診療時間内で説明しきれなかったことを補足するのが薬剤師の役割の一つです。

 

必要に応じて医師と連携をとって、薬の内容や作り方の変更を検討することもあります。全ては、適切な薬物治療を受けていただきたいからです。ご不明な点等がございましたら、ぜひご相談ください。お電話でも構いません。